ブセファランドラの種類一覧|違いと選び方

品種図鑑

はじめに

「ブセファランドラを始めてみたいけれど、種類が多すぎてどれを選べばいいのかわからない」——そんな声をよく耳にします。

確かにブセファランドラは流通している品種名が非常に多く、初めて見ると圧倒されてしまいます。しかし特徴を整理してみると、選び方はシンプルです。

この記事では、流通している主な品種を一覧でまとめ、それぞれの違いと選び方のポイントを解説します。


ブセファランドラとは

ブセファランドラはサトイモ科の水草で、ボルネオ島(マレーシア・インドネシア)の清流にのみ自生する固有種です。岩場や倒木に活着して育ち、光の当たり方によって葉が青みや金属光沢を帯びるのが最大の魅力です。

成長は非常にゆっくりで、CO2添加なしでも育てられるため、陰性水草の入門種としても人気があります。


主な種類一覧

品種名 葉の大きさ 特徴 難易度 入手しやすさ
クダガン 小型(1〜2cm) 丸みのある卵形の葉・最もポピュラー ★☆☆
ビブリス 中型(3〜5cm) フリル状の葉縁・深緑〜明るい緑 ★☆☆
アップルリーフ 中〜大型(4〜7cm) リンゴのような楕円形の葉・光沢あり ★★☆
ティアグリーン 中型(3〜5cm) 青みがかったメタリック光沢・波打つ葉 ★★☆
ディープブルー 中型(3〜5cm) 深い青紫のメタリック光沢・希少性高い ★★★
ミニコイン 極小型(1cm以下) コイン状の丸葉・超小型でレイアウト向き ★★☆
ウェービーグリーン 中型(3〜5cm) 大きく波打つ緑の葉 ★☆☆
グリーンウェービー 小〜中型 ウェービーグリーンより葉が細め ★☆☆
ブセファランドラ品種マップ。横軸が葉のサイズ、縦軸が難易度、色が発色(緑系・青緑メタリック・青紫メタリック)。初心者向けは左下のクダガン・ビブリス、発色重視は青緑のティアグリーン・青紫のディープブルー
ブセファランドラ品種マップ。横軸が葉のサイズ、縦軸が難易度、色が発色(緑系・青緑メタリック・青紫メタリック)。初心者向けは左下のクダガン・ビブリス、発色重視は青緑のティアグリーン・青紫のディープブルー

上の表を「サイズ・難易度・発色」の3軸で配置し直した図です。右上ほど葉が大きく難しい品種になります。初めての1株は左下(やさしい・小さめ)から選ぶと失敗しにくいです。


各品種の特徴

「育成メモ」付きの品種は、当ブログで実際に育てている株の観察記録です。育成メモのない品種(クダガン・ミニコインなど)は、まだ自分では育てておらず、流通情報をもとにした一般的な紹介である点をご了承ください。

クダガン|初心者に最もおすすめ

ブセファランドラの中で最も流通量が多く、価格も手頃な品種です。小ぶりで丸みのある葉が密に展開し、ボリュームが出やすいのが特徴。コレクションを始めるなら、まずこの品種からがおすすめです。

  • 葉のサイズ:1〜2cm程度
  • 発色:緑〜深緑、光沢あり
  • 活着のしやすさ:○(根付きやすい)

ビブリス|フリル葉が個性的

葉の縁が細かく波打つ「フリル状」の葉形が独特で、他の品種とはっきり区別できます。水中葉と水上葉どちらでも楽しめ、環境に慣れると安定して育ちます。育て方についてはブセファランドラ ビブリスの育て方で詳しく解説しています。

  • 葉のサイズ:3〜5cm程度
  • 発色:明るい緑〜深緑
  • 活着のしやすさ:◎

育成メモ:水上葉・水中葉の両方で育てています。水上葉は浄水器水・ミスト管理の湿潤ケースで安定して新芽を展開し、水中葉は大磯砂利の60cm水槽(CO2なし)でもゆっくり育っています。最初の1株として扱いやすく、増やしやすい品種だと実感しています。

ブセファランドラ ビブリスの水上葉
ブセファランドラ ビブリスの水上葉

アップルリーフ|存在感のある大型葉

名前の通り、リンゴのような丸みのある楕円形の葉が特徴です。ブセファランドラの中では葉が大きめで、水槽の中でも存在感があります。成長は他品種同様ゆっくりですが、新葉が展開するたびに光沢が美しく映えます。

  • 葉のサイズ:4〜7cm程度
  • 発色:深緑〜暗緑、光沢強め
  • 活着のしやすさ:○

育成メモ:マリーナS(小型水槽)にアマゾニアVer2を敷き、軽石2cm+ソイル5cmの湿潤ケースで水上育成中です。葉が大きいぶん1株でも見栄えがあり、湿潤ケースの主役になります。成長はゆっくりなので、焦らず新葉を待つのがコツだと感じています。

ブセファランドラ アップルリーフのクローズアップ
ブセファランドラ アップルリーフのクローズアップ

ティアグリーン|青みのメタリック光沢が魅力

「ティア(teal:青緑色)」の名の通り、青みがかったメタリック光沢が特徴です。光の当たり方によって見え方が変わり、撮影映えする品種としても人気があります。波打つ葉の質感も独特で、コレクションに1株は加えたい品種です。

  • 葉のサイズ:3〜5cm程度
  • 発色:青緑〜深緑のメタリック
  • 活着のしやすさ:○

育成メモ:親株を湿潤ケース(アマゾニアVer2・フラッティ照明)で育てています。立ち上げから1週間で新芽が複数展開し、2週間目には波打つ葉に青緑の光沢がはっきり出てきました。我が家で最も成長反応が早く、育てていて楽しい品種です(成長記録は育成日記vol.1で詳報)。

ブセファランドラ ティアグリーンのクローズアップ
ブセファランドラ ティアグリーンのクローズアップ

ディープブルー|希少種で上級者向け

深い青紫の光沢を持つ品種で、ブセファランドラの中でも特に美しいと言われます。流通量が少なく価格も高めですが、その発色は格別です。農薬を含む輸入株が多いため、エビ水槽に導入する前に水上化での農薬除去を行うことをおすすめします(詳細は近日公開予定の記事をご参照ください)。

  • 葉のサイズ:3〜5cm程度
  • 発色:深い青紫のメタリック光沢
  • 活着のしやすさ:△(やや根付きに時間がかかる)

育成メモ:輸入株を入手し、現在まさに水上化で農薬除去中です。到着後はロックウールを外して流水で洗浄し、株分けして軽石+ソイルの湿潤ケースにラップ密閉で管理しています。エビ水槽に入れる前提なので、農薬をしっかり抜くため2週間以上は密閉育成する方針です。発色は本来の青紫が出るまでもう少し時間がかかりそうです。

ブセファランドラ ディープブルーのクローズアップ
ブセファランドラ ディープブルーのクローズアップ

ミニコイン|極小サイズのレイアウト向き

葉の直径が1cm以下という極小サイズが特徴。石組みや流木の細かい部分に活着させるレイアウト用途に向いています。小さいぶん成長確認がしにくく、中級者以上向けの品種です。

  • 葉のサイズ:1cm以下
  • 発色:緑〜深緑
  • 活着のしやすさ:△(葉が小さく管理に注意が必要)

品種の選び方

初めてのブセファランドラなら

クダガンかビブリスから始めることをおすすめします。流通量が多く価格が安定しており、育てやすさも高めです。

メタリック発色にこだわるなら

ティアグリーンかディープブルーを選んでください。ただしディープブルーは価格が高く農薬除去が必要なケースもあるため、まずティアグリーンで試してみるのが無難です。

レイアウトに使いたいなら

ミニコインかクダガンが向いています。小型なので石や流木の細部への活着に使いやすく、他の水草と組み合わせやすいです。

水上葉育成にも挑戦したいなら

ビブリスかウェービーグリーンがおすすめです。水上葉と水中葉どちらでも楽しめ、湿潤ケースでの育成に向いています。


品種名についての注意点

ブセファランドラは学名が整理されていない品種が多く、同じ株が複数の品種名で流通していることがあります。購入する際は品種名よりも実物の葉の形・大きさ・発色を確認して選ぶのが確実です。

特にウェービーグリーンとグリーンウェービーは名前がそっくりですが、別品種です。葉の幅や波打ちの強さが異なり、流通名も混同されやすいので、購入時は実物の葉をよく確認することをおすすめします。


まとめ

  • 初心者にはクダガン・ビブリスがおすすめ
  • メタリック発色が目的ならティアグリーン・ディープブルー
  • 品種名より葉の実物で選ぶのが確実

実際に複数の品種を育ててみると、同じブセファランドラでも成長スピードや発色の出方は品種ごとにかなり違います。ゆっくり育つぶん、長く楽しめる水草です。まず1種類から育て始めて、少しずつコレクションを増やしていくのがおすすめです。


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